この仕事で難しいのは、カーペットを仕上げることではなく、納品後も長く良い状態を保つことです。今回、お客様から一見些細に見えるご連絡がありました。カーペット端部の白いバインディングが見えてしまっている、という内容です。

ローズウッドホテルのスタッフが、一部のカーペットで端部の白いバインディングが表に出てきているのに気づきました。細部まで目が配られる空間において、その白い線は目立つものでした。
すぐにご連絡をいただきました。
当社の施工担当者が現地でカーペットを点検し、原因を確認しました。工場での製造時に端部を短くトリミングしすぎたため、白いバインディングテープがパイルの下に完全に収まっていませんでした。
柄の問題でも素材の問題でもなく、仕上げのわずか1cmの問題でした。


カーペットの端を少し持ち上げれば一目瞭然です。白いバインディングテープと格子状のバッキングが見えています。
端部の余裕が足りないと、バインディングが徐々にせり出してきます。明るい色の床では特に目立ちます。
ホテルは日中に営業しているため、その時間帯に作業を行うことはできませんでした。そのため、お客様と顔を合わせないよう、深夜に施工スタッフを派遣しました。
手順だけ聞くとシンプルですが、決め手は職人の技術です。まず端をカットして整え、その後バインディングをやり直します。


露出したバインディングテープを剥がし、引き締めてから、元の位置に平らにならして戻します。
その後、接着して再び押さえ、端が床に平らに馴染むように仕上げます。
翌日、カーペットの端は平らで美しく仕上がり、白いラインも消えて、空間に自然となじみました。
お客様の課題は解決しました。

小さな作業でしたが、改めて実感させられます。カーペットの品質は図面にはなかなか表れず、仕上げの最後の1cmにこそ表れます。一つひとつの小さな工程を丁寧に行うことこそがお客様の信頼を獲得し、それがMengaikuの基準です。